ブロックで  ロボットを  走はしらせる  プログラムを  作つくって  みよう

1. 目的もくてき

  プログラミングと  耳みみに  すると,  言語げんごを  覚おぼえて  パソコンの  キーボードを  カチャカチャと・・・  そんな  イメージから  離はなれて,  プログラムの  基本的きほんてきな  処理しょりや  構造こうぞうを  並ならべて  触ふれて  動うごかして  感かんじて  もらおうと  いう  ワーク  ショップです.  

2. 実施じっし  内容ないようの  概要がいよう

【概要がいよう】

  本ほん  ワーク  ショップでは,ブロック型がた  言語げんごを  採用さいよう  した  タンジブルな  プログラミング  ツール:  P-CUBEを  使用しよう  して,  移動いどう  ロボットの  ライン  トレース  プログラムの  作成さくせいに  挑戦ちょうせん  します.  ライン  トレース  プログラムを  上手うまく  作成さくせい  すると,  ロボットに  搭とう載さい  された  左右さゆう  2個この  赤外線せきがいせん  センサからの  情報じょうほう(白しろ/黒くろ)に  応おうじて  移動いどう  方向ほうこうを  調整ちょうせい  しながら  コース上じょうの  線せんに  沿そうように  動うごかす  ことが  できます.  ライン  トレース  プログラムを  完成かんせい  させるまでの  過程かていで  いくつかの  単純たんじゅんな  プログラムを  作つくりながら,プログラムの  基本きほんで  ある  「順次じゅんじ」  「繰くり返かえし」  「条件じょうけん  分岐ぶんき」の  概念がいねんを  学まなびます.  

【P-CUBEに  ついて】

  P-CUBEは  プログラミング  ブロックを  プログラム  マットの  上うえに  並ならべるだけで  移動いどう  ロボットを  制御せいぎょ  する  プログラムを  作成さくせい  できます.  プログラミング  ブロックは,  種類しゅるいや  ブロック上じょうに  示しめされた  情報じょうほうを  手て触ざわりや  重おもさなどで  判別はんべつ  できるように  配慮はいりょ  されて  います.  また  各かく  プログラミング  ブロックには  識別しきべつ用ようの  RFIDタグが  貼てん付ぷ  されて  おり,  プログラム  マットに  備そなえられた  リーダーバーを  操作そうさ  する  ことで  配置はいち  情報じょうほうを  読よみ取とる  ことが  できます.  読よみ取とり時じは  読よみ取とり  位置いちを  示しめす  音おん階かいが  流ながれる  ため,  耳みみで  操作そうさが  うまく  いって  いるかを  判断はんだん  する  ことが  できます.

 

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3. 講師こうし用ようの  実施じっし  手順てじゅんの  詳細しょうさい

準備じゅんび  する  ことがら,  物品ぶっぴん

  本ほん  ワーク  ショップに  使用しよう  する  物品ぶっぴんは  次つぎの  とおりです.  各かく  物品ぶっぴんの  構成こうせいは  前ぜんページの  図中ずちゅうの  物品ぶっぴん  番号ばんごうを  参照さんしょう  して  ください.

  ◆ ブロック型がた  プログラミング  ツール  P-CUBE

    - プログラム  マット(①)

    - プログラミング  ブロック(②)

  ◆ プログラム  情報じょうほう  転送てんそう用よう  PC(③)

    (Visual Basicが  使用しよう  可能かのうな  Win機き,  要よう  無線むせん  LAN  機能きのう)  &  モニタ  &  マウス

    # キーボードは  トラブル  発生はっせい時じ  等とうに  必要ひつよう

  ◆ P-CUBE用よう  移動いどう  ロボット(④)

  ◆ 移動いどう  ロボット  走行そうこう用よう  コース  マット(⑤)

  ◆ 各種かくしゅ  延長えんちょう  ケーブル(あった  ほうが  のぞましい)

    - USB-A(オス-メス)  1本ぽん  →  プログラム  マットと  転送てんそう用よう  PC  接続せつぞく用よう

    - モニタ  出力しゅつりょく用よう  ケーブル(HDMIなど,  デスクトップ機きの  場合ばあい)  

    - PC  電源でんげん用よう  延長えんちょう  ケーブル

① プログラム  マット

プログラミング  ブロックを  並ならべる  ための  枠わくを  30個こ  備そなえた  マットです.  マット  下部かぶに  RFIDリーダを  搭とう載さい  した  リーダーバーが  あります.  リーダーバーを  プログラム  作成さくせい後ごに  マットの  下したで  スライド  させる  ことに  よって  プログラム  構造こうぞうを  読よみ取とる  ことが  できます.

② プログラミング  ブロック

移動いどう  ロボットを  制御せいぎょ  する  ための  プログラミング  言語げんごです.  ロボットの  移動いどう  方向ほうこうを  指定してい  する  「動作どうさ  ブロック  (4個こ)」,  動作どうさ  時間じかんを  指定してい  する  「タイマー  ブロック  (4個こ)」,  赤外線せきがいせん  センサの  入力にゅうりょく  情報じょうほう  (白しろ or 黒くろ)に  よって  処理しょりを  分岐ぶんき  する  「条件じょうけん  分岐ぶんき  ブロック(左ひだりセンサ用よう(青あお)  2セット,  右みぎセンサ用よう(黄き)  1セット)」,  繰くり返かえし  処理しょりを  指定してい  する  「ループ  ブロック  (1セット)」が  1式しきと  なります.

③ プログラム  転送てんそう用よう  PC  (OS:  Win8.1 or Win10)  

P-CUBEで  作成さくせい  した  プログラム  情報じょうほうを  読よみ取とり,  移動いどう  ロボットに  転送てんそう  する  ために  使用しよう  します.  読よみ取とり/転送てんそう  アプリケーション:ASIOPは  Visual Basic  使用しよう.

④ P-CUBE用よう  移動いどう  ロボット

走行そうこう  コースの  色いろ  (白しろ or 黒くろ)を  見分みわける  ための  赤外線せきがいせん  センサ  2基き,  および  駆く動どう用ようの  モータ  2基きを  装備そうび  した  ロボットです.  制御せいぎょ用よう  マイコン  Arduino Leonardo Ethernetを  搭とう載さい  して  います.  P-CUBEの  プログラム  情報じょうほうは  Wi-fi  機能きのう  搭とう載さい  SDカード  FlashAirに  無線むせん  LANを  介かいして  書かき込こまれます.

⑤ 移動いどう  ロボット用よう  コース  マット

白しろ地じに  黒くろラインを  描かいた  走行そうこう用よう  マットです.  直線ちょくせん,  および  90°ターンの  2パターンが  あり,  組くみ合あわせて  好すきな  形状けいじょうの  コースを  作成さくせい  できます.  サイズは  一辺いっぺん  30cm  程度ていどで,  手て触ざわりで  走行そうこう  ラインを  確認かくにん  できます.  

実施じっし  手順てじゅん

  ワーク  ショップに  おける  設置せっち・  準備じゅんび,  実施じっしは  以下いかの  手順てじゅんで  行おこないます.  

[1] 設置せっち・  準備じゅんび

(ア) プログラム  マットを  組くみ立たてる

  - ベース  マットの  レールに  リーダーバーを  取とり付つける.

  - ベース  マットの  上うえに  ブロック  マットを  設置せっち  する.

 

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(イ) リーダーバー内ないの  RFIDリーダの  上位じょうい  インタフェース  基き板ばんと  転送てんそう用よう  PCを  接続せつぞく  ケーブル  (シリアル-USB(A)  ケーブル:  下図かず  参照さんしょう)で  つなぐ.

 

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(ウ) 上位じょうい  インタフェース  基き板ばんの  電源でんげん  アダプタを  接続せつぞく  し  LED  点てん灯とう  (オレンジ)を  確認かくにん  する.

(エ) 転送てんそう用よう  PCを  起き動どう.  上位じょうい  インタフェースとの  接続せつぞく  状態じょうたい  (ポート)を  確認かくにん  する.

  - スタート  →  コントロール  パネル  →  デバイス  マネージャー  →  ハードウェアと  サウンド  →  デバイス  マネージャー

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(オ) 読よみ取とり/転送てんそう用よう  アプリケーション  ASIOPを  起き動どう  する.  

  - デスク  トップ  画面がめん  slide_type_program  →  program_mat_ASIOP  →  ASIOP_SRC  →  ASIOP.slnを  ダブル  クリック

  - アプリケーションの  選択せんたくでは  「Visual Basic Express 2010」で  OK.

  - 「・・・  この  種類しゅるいの  プロジェクトを  サポート  する  バージョンを  使用しよう  して  ください」の  メッセージ  BOXが  表示ひょうじ  された  場合ばあいは  「OK」を  押おす.

(カ) デバッグの  開始かいし  ボタンを  押おす or F5キーを  押おして  ASI Series Operation Program を  立たち上あげる.  ウィンドウ  左ひだり  やや  上うえの  シリアル  ポート  選択せんたく(☆)が  (エ)で  選択せんたく  した  COMポートと  同一どういつで  あるかを  確認かくにん,  異ことなって  いれば  正ただしい  ものを  選択せんたく  する.  その  後あと  Open  ボタン(★)を  クリック.

 

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(キ) 右上みぎうえの  「サンプル  デモ」  タブを  クリック  →  ASI4000ⅡC  インベントリ  ボタンを  クリック

  

 

[2] プログラムの  作成さくせい  (講義こうぎ  開始かいし)

  参加者さんかしゃ(生徒せいと)に  課題かだい  内容ないようを  説明せつめい  し  プログラムを  作成さくせい  して  もらう.  詳細しょうさいは  別べっ添てんの  進行しんこう  テキストを  参照さんしょう.  

[3] 移動いどう  ロボットへの  プログラム  転送てんそう  スタンバイ

  読よみ取とり/転送てんそう  操作そうさの  前まえに,  移動いどう  ロボットの  電源でんげんを  入いれ  スタンバイ  させて  おく.

(ア) 移動いどう  ロボットに  FlashAirを  挿入そうにゅう  する.

(イ) FlashAir用ようの  電源でんげん  スイッチを  ONに  する.

(ウ) 転送てんそう用よう  PCの  無線むせん  LANを  “p-cube flash air2”に  接続せつぞく  する.”

  

 

[4] プログラムの  読よみ取とり/転送てんそう

  P-CUBEで  作成さくせい  した  プログラム  情報じょうほうを  読よみ取とり,  移動いどう  ロボットに  接続せつぞく  された  FlashAir  (SDカード)に  書かき込こみます.

(ア) RFIDリーダを  読よみ取とり  状態じょうたいに  する.

- ASIOP  画面上がめんじょうの  「Re Start」  ボタンを  クリック

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(イ) プログラム  マットの  リーダーバーを  奥おくから  手前てまえに  順次じゅんじ  スライド  させて  プログラムを  読よみ取とる.

  - この  とき,  各かく段だん  順じゅんに  音おん階かい  (ドレミファソラシド)が  鳴なり,  ブロックが  配置はいち  されて  いる  マスの  番号ばんごうを  音おん声せいで  知しらせて  くれる.

(ウ) プログラム  マットの  全すべての  段だんの  読よみ取とりが  終しゅう了りょう  したら  「SDカードに  保存ほぞん」  ボタンを  クリック  する.

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(エ) 読よみ取とった  プログラム  構造こうぞうが  合致がっち  して  いれば  OKを  クリック,  書かき込こみ  完了かんりょう  ウィンドウが  立たち上あがったら  再度さいど  OKを  クリック.

 

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(オ) 移動いどう  ロボットの  FlashAirの  電源でんげん  スイッチを  OFFに  する.

  

 

[5] プログラムの  実行じっこう

(ア) ロボットを  走行そうこう  させる  場所ばしょまで  持もって  いく.

(イ) 移動いどう  ロボットの  電源でんげん  スイッチを  ONに  する.

  ※ この  操作そうさで  FlashAirにも  電源でんげんが  供給きょうきゅう  される.

(ウ) スタート  位置いちを  決きめたら  移動いどう  ロボットの  プログラム  実行じっこう  ボタンを  押おす.

  

[6] ロボットの  走行そうこう  状態じょうたいを  確認かくにん

移動いどう  ロボットは  右みぎ旋回せんかい,  左ひだり旋回せんかい時じに  電子でんし音おんが  鳴なり,  モータの  走行そうこう音おんと  あわせて  走行そうこう  状況じょうきょうを  確認かくにん  可能かのう.  

 

[7] 走行そうこう後ごは  移動いどう  ロボット上じょうの  Arduinoの  電源でんげんを  OFFに  する.  次つぎに  新あたらしい  プログラムを  作成さくせい  し  実行じっこう  する  場合ばあいは  FlashAirの  電源でんげん  ボタンを  ONに  して  おく.  

注意ちゅうい  すべき  点てん

  ◇ プログラムを  実行じっこう  した  後あと,  移動いどう  ロボットに  新あたらしい  プログラム  情報じょうほうを  書かき込こむ  場合ばあい,  Arduinoの  電源でんげんを  OFFに  し,  FlashAirを  再さい起動きどう  しなければ  書かき込こみが  できません.  

  ◇ 他ほかの  Wi-fiが  飛とんで  いる  場合ばあいは  接続せつぞく  するまで  時間じかんを  要ようする  場合ばあいが  あります.  

到達とうたつ  目標もくひょう

次つぎの  内容ないようを  ブロックの  配置はいちと  移動いどう  ロボットの  動作どうさを  確認かくにん  しながら  理解りかい  する  ことを  目標もくひょうに  します.

  ・ 動作どうさ  処理しょりに  時間じかん  指定していを  入いれなければ  移動いどう  ロボットが  動うごかない.

  ・ 移動いどう  ロボットは  命令めいれいを  上うえから  順じゅんに  実行じっこう  して  いく.

  ・ 処理しょりを  繰くり返かえす(無限むげん  ループ)  ことが  できる.

  ・ 条件じょうけんに  よって  処理しょりを  変かえる  ことが  できる.

  

移動いどう  ロボットの  プログラムに  挑戦ちょうせん

1. はじめに

  プログラムは,  コンピューターの  マウスや  キーボードを  つかって  やる  ものと  思おもって  いる  方かたも  いるでしょう.  しかし,  この  ワーク  ショップでは,  マウスや  キーボードを  つかわずに,  木きの  ブロックを  ならべて  移動いどう  ロボットを  うごかす  プログラムを  つくります.  木きの  ブロックを  つかって  プログラムを  つくる  道具どうぐの  ことを  P-CUBEと  よびます.  うまく  ゆけば,  ロボットが  走行そうこう  コースから  はみださないように  じぶんで  うごきを  調節ちょうせつ  する  プログラムが  つくれます.

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2. ワーク  ショップの  進行しんこうに  ついて

  ワーク  ショップは,  導入どうにゅう,  プログラムの  つくりかた,  練習れんしゅう  問題もんだい,  アンケートの  順じゅんで  すすめます.  導入どうにゅうでは,  移動いどう  ロボット,  走行そうこう  コース,  プログラム  マット,  および  P-CUBEで  つかわれる  プログラミング  ブロックを  かくにん  します.

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3. 内容ないよう

3.1 導入どうにゅう

  これから  P-CUBEを  つかって  プログラムを  つくる  まえに,  つかう  ものを  たしかめて  おきましょう.  たしかめる  ものは  「移動いどう  ロボット」  「走行そうこう  コース」  「プログラム  マット」  「プログラミング  ブロック」の  4種類しゅるいです.

  

 

【移動いどう  ロボット】

  ワーク  ショップで  とりくむのは  プログラミングです.  プログラムで  うごかすのは  移動いどう  ロボットです.  まず,  移動いどう  ロボットを  さわって  ロボットの  “まえ”と  “うしろ”を  確認かくにん  しましょう.  フチが  まるい  ほうが  まえ,  直線ちょくせんの  ほうが  うしろです.

  ロボットの  うしろよりの  ひだりと  みぎに  それぞれ  1基きずつ,  モーターで  まわす  大おおきな  車輪しゃりんが  ついて  います.  ひとつの  車輪しゃりんに  1台だいの  モーターが  ついて  います.  車輪しゃりんが  回転かいてん  する  方向ほうこうを  調節ちょうせつ  すると  前進ぜんしん,  後こう進しん(バック),  右みぎ旋回せんかい,  左ひだり旋回せんかいと  すすむ  方向ほうこうを  かえる  ことが  できます.  これは  ロボットの  足あしですね.

  移動いどう  ロボットには  目めの  役割やくわりを  する  赤外線せきがいせん  センサーと  いう  ものも  ついて  います.  ロボットの  前まえの  下した,  ひだりと  みぎに  1つずつ  あります.  赤外線せきがいせん  センサーを  つかうと  ロボットの  したに  ある  道みちの  色いろを  見みわける  ことが  できます.  じょうずに  プログラムを  つくると,  黒くろい  線せんに  そって  ロボットが  うごいて  くれるように  なります.

  

 

【走行そうこう  コース】

  移動いどう  ロボットを  走行そうこう  させる  コースは,  白しろと  黒くろで  ぬりわけられて  います.  いちど  走行そうこう  コースを  さわって  みましょう.  スポンジのような  やわらかさが  ある  ところと  紙かみで  さらさら  した  ところが  あるのが  わかるでしょうか.  スポンジのように  やわらかい  ところが  黒色くろいろ,  紙かみの  さらさら  した  ところが  白色しろいろです.

  

 

【プログラム  マット】

  プログラム  マットは,  P-CUBEの  プログラミング  ブロックを  はめこんで  ならべる  ための  マットです.  プログラム  マットには  30個この  枠わくが  あり,  プログラムを  つくる  ときは,  上うえ(とおい  ほう)から  下した(てまえ)に  向むかって  ブロックを  おいて  いきます.  いちばん  はじめ  (プログラムの  さいしょ)の  ブロックは,  下したの  図ずの  赤あかい  まるで  かこまれた  ところ,  もっとも  上うえの  段だんの  左側ひだりがわの  わくに  入いれます.  さいしょに  たしかめて  おきましょう.

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【プログラミング  ブロック】

  P-CUBEは,  木きの  ブロックを  並ならべて  移動いどう  ロボットの  プログラムが  できる  装置そうちです.  ブロックは  「プログラミング  ブロック」と  よばれ,  移動いどう  ロボットに  指示しじ  する  内容ないように  よって  つかいわけます.  プログラミング  ブロックの  種類しゅるいを  じゅんばんに  たしかめて  いきましょう.

  

・どうさ  ブロック

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  移動いどう  ロボットの  うごく  方向ほうこうを  指定してい  する  ための  ブロックです.  スギで  できて  いて  立方体りっぽうたいのような  形かたちを  して  います.  さらさら  して  いて  木きの  かおりが  するのが  わかるでしょうか.

  なにも  凹凸おうとつが  ない  面めんが  上うえと  下したです.  上側うえがわの  角かどは  ななめに  きりとられて  いて  すぼまって  いるのが  わかるでしょうか.  つぎに  凹凸おうとつが  ある  横よこ側がわの  側面そくめんに  うつります.  側面そくめんは  ぜんぶで  4面めん  あります.  それぞれの  面めんが  「前進ぜんしん」  「後こう進しん  (バック)」  「右みぎ旋回せんかい」  「左ひだり旋回せんかい」を  あらわして  います.  どの  面めんが  どんな  動作どうさか  わかるでしょうか.  凹凸おうとつは  矢印やじるしの  かたちを  して  いて,  スポンジ状じょうの  やわらかい  ところが  さす  むきが  移動いどう  ロボットの  すすむ  方向ほうこうを  あらわして  います.

  

 

・タイマー  ブロック

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  タイマー  ブロックは,  移動いどう  ロボットの  動作どうさ  時間じかんを  設定せってい  する  ための  ブロックです.  もちあげて  みましょう.  どうさ  ブロックと  おもさや  てざわりが  ちがうのが  わかるでしょうか.  タイマー  ブロックは  コルクと  いう  かるい  材料ざいりょうで  できて  います.  かたちは  どうさ  ブロックと  おなじです.  角かどが  ななめに  きりとられて  いて  すぼまって  いるのが  上側うえがわです.  側面そくめん  4面めんには  動作どうさ  させる  時間じかんの  ながさを  あらわした  砂すな時計どけいが  凹凸おうとつで  かかれて  います.  4つの  凸とつが  ある  面めんが  もっとも  ながい  動作どうさ  時間じかん,  1つしか  凸とつが  ない  面めんが  もっとも  みじかい  動作どうさ  時間じかんを  あらわして  います.

  

 

・くりかえし(LOOP)  ブロック

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  くりかえし(LOOP=ループ)  ブロックは,  移動いどう  ロボットの  動作どうさを  持続じぞく  させたい  ときに  使つかいます.  さわって  みると  どうさ  ブロックや  タイマー  ブロックに  くらべて  大おおきくて  おもい  ことが  わかるでしょうか.  くりかえし  ブロックは,  ケヤキで  できて  います.  2つの  ブロックが  ひもで  つながれて  対つい(セット)に  なって  います.  くりかえしたい  処理しょり,  たとえば  「前進ぜんしん」などを  対つい(セット)の  ブロックで  はさみます.  あいだに  はさむ  ブロックの  かずは,  プログラム  マットに  はいる  範囲はんいで  あれば  制限せいげんは  ありません.

  

 

・IFブロック

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  IFブロックは  「イフ  ブロック」と  読よみます.  日本語にほんごで  「もしも  ブロック」と  よんでも  よいでしょう.  この  ブロックは  移動いどう  ロボットの  状態じょうたいに  よって  ロボットの  うごきを  かえたい  ときに  つかいます.  移動いどう  ロボットに  赤外線せきがいせん  センサーが  ある  ことは  ロボットに  さわった  ときに  確認かくにん  して  いるでしょう.  たとえば,  この  赤外線せきがいせん  センサーから  よみこまれた  情報じょうほうが  白しろ  (さらさら)か,  黒くろ  (やわらかい)かに  よって  移動いどう  ロボットの  うごきを  「白しろの  ときは  前進ぜんしん,  黒くろの  ときは  右みぎ旋回せんかい」などと  かえたい  ときに  つかいます.

  IFブロックも  くりかえし  ブロックと  おなじように,  2つの  ブロックが  対つい(セット)に  なって  いて,  条件じょうけんに  よって  かえる  処理しょりを  「はじまり  ブロック」と  「おわり  ブロック」で  はさみます.  「はじまり  ブロック」は,  手てで  ふれる  面めんが  ひしがたに  ちかい  かたちを  して  います.  「おわり  ブロック」は,  半円はんえんに  近ちかい  かたちを  して  います.  「はじまり  ブロック」の  上面じょうめんは  白色しろいろと  黒色くろいろで  分わかれて  いますが,  これは  ロボットの  走行そうこう  コースの  白色しろいろ  (さらっと  した  紙かみ)と  黒色くろいろ  (やわらかい  スポンジ)と  同おなじ  材料ざいりょうが  使つかわれて  います.  手て触ざわりで  確認かくにん  して  みて  ください.

  「はじまり  ブロック」は,  ロボットに  ある  赤外線せきがいせん  センサーの  みぎ用ようと  ひだり用ようで  わかれて  います.  それぞれの  ブロックの  色いろは  きいろ(右みぎ)と  あおいろ(左ひだり)で  ぬりわけられて  います.  また,  赤外線せきがいせん  センサーの  位置いち  (みぎか  ひだりか)と  おなじ側がわが  おもく  なって  います.  ほかにも  赤外線せきがいせん  センサーの  ばしょと  おなじ側がわ,  ブロックの  うえに  ちいさく  まるい  凸とつが  あります.  手てざわりでも  確認かくにん  して  みましょう.  「はじまり  ブロック」は,  はめこむ  ときの  むきが  きまって  います.  上うえ(むこうがわ)に  くる  面めんには,  手てで  もつ  ときの  指ゆびの  くぼみが  あります.  また,  「おわり  ブロック」は  まるい  ほうが  下した(てまえ)です.

  

3.2 プログラムの  つくりかた

【プログラム  1】

  さいしょに  どうさ  ブロック(前進ぜんしん)を  1個こ,  プログラム  マットに  配置はいち  して  みましょう.  ロボットは  動うごくでしょうか.  動うごかない  はずです.  なぜでしょう・・・?

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【プログラム  2】:  順次じゅんじ(シーケンシャル)  プログラム

  移動いどう  ロボットを  動うごかす  ためには,  タイマー  ブロックを  使つかって  みる  方法ほうほうが  あります.  さきほど  【プログラム  1】で  置おいた  どうさ  ブロックの  右側みぎがわに  タイマー  ブロックを  置おいて  みましょう.  ロボットは  どんな  動うごきを  するでしょうか?  また,  時間じかんが  あったら  タイマー  ブロックの  置おく  面めんを  変かえると  動うごきは  どのように  変かわるでしょうか?

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【プログラム  3】:  くりかえし  プログラム

  さきほどの  プログラム(【プログラム  2】)では,  ロボットが  動うごいた  あと,  すぐに  止とまって  しまいます.  ロボットを  動うごかしつづけたい  とき  (たとえば,  ずっと  右みぎに  旋回せんかい  させつづけたい  とき)は,  「くりかえし  ブロック」を  使つかう  方法ほうほうが  あります.  では,  くりかえし  ブロックの  片方かたほうを  一番いちばん  上うえに  置おき,  次つぎに  どうさ  ブロック  (右みぎ旋回せんかい  させつづけたい  ときは  右みぎ旋回せんかいを  上うえに)を  置おきましょう.  その  下したに  くりかえし  ブロックの  片方かたほうを  置おいて  どうさ  ブロックを  はさんで  みたら,  ロボットを  走はしらせて  みましょう.

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【プログラム  4】:  条件じょうけん  分岐ぶんき  プログラム  1

  これまでの  プログラムでは,  ロボットは  プログラム  マットの  うえに  おいた  どうさ  ブロックの  方向ほうこうにしか  うごけませんでした.  ロボットが  コース  ラインに  そうように  うごく  ためには,  ラインから  はずれないように  うごく  方向ほうこうを  調整ちょうせい  しなければ  なりません.  ラインから  はずれて  いるかは  赤外線せきがいせん  センサーを  つかって  ロボットの  したに  ある  色いろを  見みわける  ことで  判断はんだん  します.  色いろに  よって  うごく  方向ほうこうを  かえながら  ラインに  そって  うごく  プログラムの  ことを  ライン  トレース  プログラムと  いいます.  赤外線せきがいせん  センサーが  よみとった  色いろに  応おうじて  うごく  方向ほうこうを  変かえるには  IFブロックを  つかいます.

  まず,  IFブロックを  ひとつ  (右みぎセンサー/左ひだりセンサーの  どちらでも  構かまいません)  つかった  ライン  トレース  プログラムに  挑戦ちょうせん  して  みましょう.  コースは  四角しかくい  周回しゅうかい  コースです.  IFブロック  (はじまり)の  下したには,  ロボットの  赤外線せきがいせん  センサーから  読よみ取とられた  情報じょうほうに  応おうじた  どうさ  ブロックを  置おきます.  こう  する  ことで,  センサーからの  条件じょうけんに  よって  ロボットは  動うごく  方向ほうこうを  変かえます.  さて,  ロボットの  下したが  白色しろいろ  (さらさらの  紙かみ)の  ときと  黒色くろいろ  (やわらかい  スポンジ)の  とき,  それぞれ  どの  どうさ  ブロックを  置おけば,  コースに  沿そって  走はしるでしょうか.  ここで  注意ちゅうい  しなければ  ならないのは,  IFブロックと  どうさ  ブロックだけでは,  ロボットは  動うごきません.  どの  ブロックが  必要ひつようでしょう?

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【プログラム  5】:  条件じょうけん  分岐ぶんき  プログラム  2

  【プログラム  4】では  赤外線せきがいせん  センサーを  1個こだけ  使つかいました.  さいごに,  赤外線せきがいせん  センサー  2つを  使つかう  方法ほうほうを  考かんがえて  みましょう.  コースの  ラインは  黒色くろいろ  (やわらかい  マット)ですか?  それとも  白色しろいろ  (さらさら  した  紙かみ)ですか?  ロボットに  ある  ふたつの  赤外線せきがいせん  センサーで  コースの  線せんを  はさむように  して  走はしらせる  ことが  できる  はずです.  <右みぎ,  左ひだり>の  赤外線せきがいせん  センサーが  読よんだ  情報じょうほうが  <黒くろ  (やわらかい),  黒くろ  (やわらかい)>の  とき,  <白しろ  (さらさら),  白しろ  (さらさら)>の  とき,  <黒くろ  (やわらかい),  白しろ  (さらさら)>の  とき,  <白しろ  (さらさら),  黒くろ  (やわらかい)>の  とき,  それぞれ  どのような  動うごきを  すれば  よいか  考かんがえて  みて  ください.

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こたえは  つぎの  ページ

  

 

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3.3 練習れんしゅう  問題もんだい

  さて,  あたらしい  コースを  用意ようい  しました.  さっき  【プログラム  5】で  とりくんだ  ときと  コースの  色いろ  (やわらかい  ところと  さらさら  した  ところ)が  逆ぎゃくに  なって  いるのが  わかりますか?  では  赤外線せきがいせん  センサー  2個こを  つかって  コースに  そって  はしる  プログラムを  つくって  みましょう.

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